ゆかいな壁打ち祭り

ゆかいに壁を打ちます

七瀬陸トロンボーン吹いてくれてありがとう感謝祭

三日坊主に定評があるけどせっかく登録したんやから、さんざん友人に向かって叫んでる(友人がかわいそうである)ことを一回ちゃんとまとめなおしてみようかしら、と思いました。

 

※以下、音楽の素人が書くことだから真に受けないでね※

 

二部でブラスバンドやろうぜ!な企画で陸君がトロンボーンを吹いて、諸々の末七瀬陸の訴求力に気づくいおりくん……のシーンありましたよね。

 

最近四部でまた陸君がトロンボーン吹いてたの見て、改めて「いいなぁ」って思ったのでぼちぼち七瀬陸とトロンボーンのことを考え直してみました。

(当方下手の横好きながらアマチュアオーケストラでトロンボーンを吹いているものです。)

 

彼らがやったのはブラスバンドなので音楽性やそれに伴う楽器の意味付けが異なるとは思いますが、まあこじつけのひとつとして聞いてくれる人がいたら嬉しいなくらいで書いてます。間違っててもあんまり怒らないでほしい。

 

1.そもそもトロンボーンってなーんだ?

伸びるラッパです。主にオーケストラ、吹奏楽、ジャズ等で活躍するデカい・うるさい・派手の三拍子が揃った楽器です。すみません言いすぎました。素敵な楽器です。

ja.wikipedia.org

これこれ

 

U字の筒を伸び縮みさせて音程を変えます。トランペットやクラリネット、フルートといった他の吹く楽器と違って「ここを押せばドの音が鳴る」みたいなのがあいまいで、筒にだいたいの目印しかないため、自分の音感で筒の位置を調整し、ピッチを合わせます。

陸君、めちゃくちゃ音感よさそうだもんね…最高…

 

楽器の役割としては、オーケストラ以外だとムードメーカーで裏メロやBメロでかっちょよく演奏して盛り上げる、みたいな役どころかな?

関係ないですけど、トロンボーン演奏者は人の話を聞かないゴーイングマイウェイでマイペースな変人が多いです。あと酒乱。

 

2.なんで陸君が吹くとエモいの?

七瀬陸がトロンボーンを吹くの、エモいなと思ってます。ある意味しんどいとも。

なんでか一個一個見ていこう。

 

1)呼吸器系疾患がある人が吹いてるところ

息遣いにおいてトロンボーンよりしんどい楽器はほかにもあるとは思うんですけど、それでもあれだけ病気について配慮されてるひとが吹く楽器じゃないと思います。

慣れないうちは酸欠起こすだろうし。

4部でRe;valeの伴奏やってた通りの配役なら、ドラムやキーボード担当しても良かっただろうに。

 

詳細覚えてないけど、訴求力の話でいおりくんは、広告にはか弱い「子供」「動物」などの姿を映した方が効果的、と話してたよね。

まさしくそう言うことだと思う。呼吸器疾患を持ってて、それでも肺活量のいる楽器を頑張って吹く陸君に我々は惹きつけられちゃうんだろう。

うまく言えないけど、すごく人間の嫌なところギリギリを攻める話だなぁ…

 

2)そもそもトロンボーンの成り立ちがしんどい

トロンボーンは今でこそちょっと楽器やってる人なら知ってるようなメジャーな楽器です。でもトロンボーンはもともと教会で讃美歌とかの演奏をしていた楽器なんですよ。

「神様の宿る楽器」とも言われ、だいたい19世紀くらいまで「俗っぽい音楽に使うなんてけしからん!!」という風潮がありました。

それが、ベートーヴェン作曲の交響曲第五番「運命」(ジャジャジャジャーンッで始まるアレ)に登用されて以来、当時世俗的な音楽だとされていたオーケストラ/クラシックの世界で活躍するようになり、今に至ります。

 

教会で使われていたという背景から、クラシック音楽の中では「神の声」、「信託」、「歓喜」、「希望」といった意味合いのほか、「死」、「未知の力」、「脅威」としても描かれます。


ドヴォルザーク 交響曲第9番新世界より第2楽章(家路)Karajan・ 那珂夕焼けステージ

これの~0:30くらいまでとか


ブラームス 交響曲第1番ハ短調作品68 第4楽章 カラヤン

これの4:06~とかは、「神の声」としてのトロンボーン

 


禿山の一夜(リムスキー=コルサコフ編曲版)

0:15~は未知の力、恐怖の対象としてのトロンボーン

 


Tchaikovsky: Romeo & Juliet / Gergiev · London Symphony Orchestra · BBC Proms 2007

6:45~は「力」として、もっと言えば「死」とかも含むかも

 

陸君が頑張れば、みんな頑張ろうという気持ちになるんです。

自分も頑張ればできるかも、なんて思う。

陸君がすべての人々を救済するわけじゃなくて、陸君を信じる人が、その人自身の力で前に進もうとする、そんな力を引き出しているんです。人間賛歌じゃん…

だから私は、陸君の演奏するトロンボーンは「希望」の象徴で、了さんの演奏するトロンボーンは「脅威」の象徴だと思ってる。

 

もしくは、桜春樹のように、多くの人に希望を与えながらも、いずれいなくなる人としての二面性か。

了さんじゃないけど、陸君はいつかいなくなっちゃいそうだな、って思う瞬間が多々あるよ。幸せでいて……

 

3)ひとりに向かない楽器なところ

オーケストラで言うと、トロンボーンはソロに向かない楽器です。

先述の通り、吹奏楽とかでもどちらかと言えばメロディというよりは、裏メロ、Bメロ担当が多い。

トロンボーン ソロ曲」で調べてもそこまで多くはヒットしません。たいてい一人じゃなくて他の楽器と一緒に演奏する曲ばっかり。

 

陸君ひとりの力で誰かに希望を与えているのではなく、アイドリッシュセブン全員がいてこその陸君、っていう感じにも見えてくる。

 

3.おわりに

頑張って言語化したけど、やっぱりわかりづらいし、そもそも「自分の吹く楽器を好きなキャラが演奏してくれた」というのが大元な気がしてならない。

 

環君の言葉を借りるなら、音楽とは人種であるのだから、言語に相当する音を言葉に言い換えるのはまさしく翻訳で、正しいニュアンスは伝わらないと思うんだけど、とにかく七瀬陸とトロンボーンの関係性にエモを感じるオタクに出会いたい 繋がりたい。

 

そうして今日も今日とて孤独な壁を打つオタクでした。ご清聴ありがとうございました。

こういうことを延々語られている友人には大変申し訳ないと思ってる。ごめん……。